コラム

動物愛護法⑤~動物取扱責任者について~

弁護士 小島梓

 第1種動物取扱業を営む場合には,事業所ごとに「動物取扱責任者1名」を配置する必要があり,登録申請時に指名の記載が必要となります。しかし,この取扱責任者には誰もがなれるわけではありません。責任者に選定できる者についても法定されています。
 今回は,当該要件についてご紹介します。

 動物愛護法及び施行規則により動物取扱責任者は、次の①および②の要件を満たす職員のうちから選任しなければならないものとされています(動物愛護法22条,動物愛護法施行規則9条)

①次に掲げる要件のいずれかに該当すること。
ア 獣医師の免許を取得している者

イ 愛玩動物看護師の免許を取得している者

ウ 以下の(ⅰ)と(ⅱ)の両方を満たす者
(ⅰ)「営む予定の第一種動物取扱業の種別に係る半年間以上の実務経験」又は「取扱い予定の動物の種類ごとに実務経験と同等と認められる一年間以上の飼養経験」
         and
(ⅱ)営もうとする第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術について一年間以上教育する学校等を卒業。

エ 以下の(ⅰ)と(ⅱ)の両方を満たす者
(ⅰ)「営む予定の第一種動物取扱業の種別に係る半年間以上の実務経験」又は「取扱い予定の動物の種類ごとに実務経験と同等と認められる一年間以上の飼養経験」
         and
(ⅱ)試験によって、営む予定の第一種動物取扱業の種別に係る知識及び技術を習得していることの証明を得ている者。

②事業所の動物取扱責任者以外のすべての職員に対し、動物取扱責任者研修において得た知識及び技術に関する指導を行う能力を有すること。

 以上の要件に関して,詳細は,東京都動物愛護相談センターHP「動物取扱責任者」をご確認いただくとよいかと思います。

 昨今の動きと合わせて注目いただきたいのは,愛玩動物看護師の免許を取得している者(上記①イ)が獣医師と並んで動物取扱責任者となりうるものとして列挙されるに至ったことです。

 愛玩動物看護師はご存じの通り,新設の国家資格であり,現時点では存在しません。愛玩動物看護師の資格を取得するためには,国家試験を受験して合格する必要があるところ,愛玩動物看護師法の施行日(効力発生)は令和4年5月1日と決まり,第1回目の国家試験は令和5年2月末から3月頃に行われる予定となっております。したがって,同時期に最初の愛玩動物看護師が誕生します。

 動物看護師の国家資格化により,役割がこのようなところにも拡充されていくという意味でも注目されるところです。

 次回は,主に第1種動物取扱業にかかわる罰則をご紹介します。