動物看護師について㉔～現任者ルート（４）～

「動物看護師について㉑～現任者ルート（１）～」でご説明した、現任者ルートで受験資格を得るための要件のうち、（１）実務経験を５年以上業として行った者等であることを除く、その他3つの要件ついてご説明します。

（２）令和９年４月末日までに講習会を修了していること
＜受講科目＞
　講習会の受講科目は、既卒者・在学者ルートとほぼ同様ですが、⑤が加わっています。また、認定看護師の資格も持っている方については一部免除が予定されています。（「愛玩動物看護師法の施行に向けた検討状況について」の10頁に受講区分が掲載されていますので、合わせてご覧ください。）
①愛玩動物看護師の職責
②獣医療及び愛護適正飼養分野の関連法規
③診療の補助に関する技能
④愛護・適正飼養に関する基本的な知識
⑤業務の実践に必要な理論
⑥業務の実践

＜受講時間＞
　講習会の受講時間については、現状では、既卒者・在学者ルートと同様30時間を目安とするということのようですが、既卒者・在学者ルートよりも受講科目が多いため、若干時間も増えるのではないかと思われます。

（３）令和９年４月末日までに予備試験に合格していること
　現任者ルートと既卒者・在学者ルートとの一番大きな違いが、この「予備試験」の存在です。既卒者・在学者ルートでは、予備資金の受験・合格は要件となっていませんが、現任者ルートではこれが要件となります。
　予備試験の内容については、「令和３年３月３０日　報告書」の46頁、さらに、国家試験との比較の表となっている「愛玩動物看護師法の施行に向けた検討状況について」の11頁などをご参照ください。

　国家試験と比較すると、時間も問題数も半分程度なるようですが、６０％の正答率が必要という点では国家試験と同様のものが求められることになっています。
　さらに、あくまで試験ですので、講習会と異なり、ただ受講すればよいというわけではなく、結果を出す必要があります。その意味で決して簡単な条件ではないと思われます。
　通常の対応を考えますと、予備試験第1回前には、模試のようなものが行われるのではないかと思いますので、そういったものも利用しつつ、しっかりと試験勉強・対策を立てていただく必要があろうかと思います。

（４）国家試験を受験し、合格すること
　そして最後に、国家試験を受験し、合格することが愛玩動物看護師の資格を得るために必要なことになります。
　特例措置と言えども、予備試験があったり、国家試験を受験する必要があったりと、結局試験勉強時間が一定程度必要になるのは間違いないと思います。各病院でスタッフの方とよくご相談の上、対応を検討いただければと思います。
　また、『新しい国家資格「愛玩動物看護師」ができました！』というパンフレットも公開されておりますので、ご覧になってみてください。